突然ですが・・・
「茗荷(みょうが)」の名前の由来をご存じでしょうか?
日本の言葉の由来には様々な謂(いわれ)がありますよね。
その中には、仏教の「悟り」からの謂れもあるようです。
今日はその中での一説を話したいと思います。
野菜の一種でもある「茗荷(みょうが)」の由来を紐解いていきましょう。
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昔インド北部で二人の兄弟が居ました。二人はお釈迦様の弟子でもありました。
兄はとても賢明。半面、弟は物忘れがとても酷く、自分の名前すら覚えられません。
そんな弟は背中に自分の名前が書かれた木札を背負い毎日を過ごしている程でした。
弟の名前は「周利槃特(しゅりはんどく)」
毎日兄弟子たちから笑われ馬鹿にされる姿を心配した兄は、お釈迦様の教えを短く詩に
まとめたものを弟の周利槃特に覚えさせますが、朝は覚えていても昼には忘れてしまいます・・・
ある時、兄は弟に「自分の道は自分んで探しなさい」と、とうとう弟を突き放してしまいます。
周利槃特は自分の愚かさに嘆き涙していた時、お釈迦様がその姿を見つけこう言いました。
「自分が愚かであると気づいた人は智慧のある人である」
「愚かであるのに自分は賢いと思っている人こそ本当の愚か者なのです」
そしてお釈迦様は一枚のボロボロの布切れを周利槃特に差し出し
「この最も清らかで美しいものを手に取りなさい」と言い、そして
「私の毎日の説法の後、兄弟子たちの足を拭きなさい、その時に
『チリを拭き垢(あか)を除かん』と言い続けて拭きなさい」と言いました。
その意味も理解ができないまま、ただただ『チリを拭き垢を除かん』その言葉を忘れないようにひたすら言い続けながら兄弟子たちの足を毎日毎日拭き続けました。
そんなある日、ふと周利槃特は気づきました。
「このチリや垢は自分の内面から取り除くものなのだ」
と以前お釈迦様が言われた「この最も清らかで美しいもの」の深い意味に気付いた周利槃特は
一つの「悟り」を開かれたのです。
これをどう受け止めるかはあなた次第ですが・・・
そして周利槃特はお釈迦様の立派な弟子となりました。
その周利槃特が亡くなった後、お墓の周りに「茗荷」が生えるようになりました。
その「茗荷」の文字の由来は、周利槃特がかつて名前の書いた木札を背負っていたことから
「茗」=名。「荷」=荷う。
私たちが幼いころ茗荷を食べすぎると馬鹿になるとよく言われたことはありませんか?
それは周利槃特のように物忘れが酷く馬鹿になるから食べ過ぎないように。
という意味が込められていた謂れがあったようです。
・・・科学的根拠があるのかもしれませんが・・・汗
何気ない言葉ですが、そこには深いお釈迦様の悟りの意味が込められていたのです。
そんな一説から今日のお話は終わります。
本日も何気ない出来事や言葉には起こり得る意味、言霊を含んでいることに心を置き
素晴らしい一日を過ごしていきましょう!
最後まで読んでいただき有り難うございました。
赤観梵楽
住所:奈良県吉野郡大淀町北野106-3
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